県外の人は知らない?!群馬のソウル「上毛かるた」で歴史と文化に触れる旅!

「つる舞う形の群馬県」…このフレーズ、群馬県民なら誰もが口ずさめる「上毛かるた」の一節です。県外の方にはあまり知られていませんが、この「上毛かるた」は、群馬の歴史、文化、そして豊かな自然を凝縮した、まさに群馬県民の「ソウル」と呼べる存在なんです!今回は、そんな「上毛かるた」に親しまれている群馬の魅力を深掘りしていきます。

「上毛かるた」とは? 群馬県民のバイブル!

「上毛かるた」は、1947年(昭和22年)に戦後の混乱期の中で、子どもたちが群馬の郷土を愛し、誇りを持てるようにと作られました。読み札44枚、取り札44枚からなり、群馬県内の名所、旧跡、偉人、特産品、そして歴史的出来事などが盛り込まれています。

群馬県の子どもたちは、小学校に入学すると必ずこの「上毛かるた」に触れ、冬休みなどには家族や友人たちと競い合って遊びます。毎年開催される「上毛かるた競技大会」は、群馬の冬の風物詩ともなっており、まさに群馬県民のDNAに深く刻み込まれていると言っても過言ではありません。

かるたに刻まれた群馬の歴史と文化

「上毛かるた」の読み札を紐解くと、そこには群馬の魅力がぎっしり詰まっています。いくつか例を挙げてみましょう。

  • 「つ」:つる舞う形の群馬県
    • 群馬県の地理的な特徴を鶴にたとえた、最も有名な読み札。この一節を聞けば、誰もが群馬の形を思い浮かべることができます。
  • 「い」:伊香保温泉日本の名湯
    • 群馬が誇る温泉地の一つ、伊香保温泉が登場。石段街や黄金の湯など、温泉情緒豊かな群馬の魅力が伝わります。
  • 「ぬ」:沼田城址名残りをとどめ
    • 戦国時代の名将、真田氏ゆかりの地、沼田城址。群馬の歴史を感じさせる一節です。
  • 「る」:歴史に名高い新田義貞
    • 鎌倉時代末期の武将、新田義貞は群馬出身の偉人。郷土の英雄がかるたに刻まれています。
  • 「ほ」:誇る文豪田山花袋
    • 自然主義文学の代表的作家、田山花袋も群馬出身。文学の分野でも偉人を輩出している群馬の誇りです。
  • 「き」:希望の光は富岡製糸
    • 群馬が世界に誇る世界遺産、富岡製糸場。日本の近代化を支えた絹産業の歴史を物語っています。
  • 「あ」:浅間のいたずら鬼の押出し
    • 活火山・浅間山の噴火でできた奇岩群「鬼押出し園」。群馬の雄大な自然の力強さを感じさせます。

このように、かるたの一枚一枚が、群馬の地理、歴史、人物、産業、文化、そして観光名所を教えてくれる、生きた教科書なのです。

群馬県民の共通言語、そして絆

「上毛かるた」は、単なる遊び道具ではありません。それは、群馬県民にとっての共通言語であり、故郷への愛着を育む大切なツールです。群馬出身者同士が出会えば、「上毛かるた」の話で盛り上がり、一瞬にして心の距離が縮まることも珍しくありません。

県外に出た群馬県民が、ふとした時に「上毛かるた」のフレーズを思い出し、故郷を懐かしむ…そんな光景もきっと多いはずです。まさに「上毛かるた」は、群馬県民のアイデンティティの一部として、深く根付いているのです。