双極性障害とカウンセリング:気分の波を乗りこなして、自分らしく生きよう!

「気分の波がジェットコースターみたいでしんどい…」「ハイな時は何でもできる気がするけど、その後、どん底に落ち込んじゃう…」

もし、あなたがそんな気分の浮き沈みに悩んでいるなら、それはもしかしたら「双極性障害」のサインかもしれません。以前は「躁うつ病」と呼ばれていましたが、今は「双極性障害」という言葉が一般的です。この病気、実は日本でも多くの人が抱えている、意外と身近な心の病なんです。

「双極性障害って、一生薬を飲み続けないといけないの?」とか、「カウンセリングって意味あるの?」と不安に感じるかもしれません。でも、大丈夫! 適切な治療と、今日ご紹介するカウンセリングを組み合わせることで、気分の波を上手に乗りこなし、自分らしい充実した生活を送ることが十分に可能です。

双極性障害って、どんな病気?

双極性障害は、**「躁(そう)状態」「うつ状態」**という、真逆の気分が繰り返される病気です。

  • 躁状態: 気分が高揚し、エネルギッシュで活動的になります。睡眠時間が短くても平気、アイデアが次々湧いてくる、根拠のない自信に満ち溢れる、衝動的な行動(浪費、ギャンブルなど)が増える、といった特徴があります。
  • うつ状態: 気分がひどく落ち込み、何に対しても意欲がわかない、疲れやすい、集中できない、食欲不振、不眠、自責の念にかられる、といった特徴があります。

これらの気分の波は、日常生活や人間関係、仕事にも大きな影響を与えかねません。でも、適切な早期発見治療開始が、安定した生活への第一歩になります。

カウンセリングは、双極性障害の「羅針盤」!

双極性障害の治療には、薬物療法が非常に重要です。しかし、薬だけで全てが解決するわけではありません。そこで、カウンセリングが「羅針盤」のように、あなたの回復をサポートしてくれるんです。

具体的に、カウンセリングでどんなサポートが受けられるのでしょうか?

1. 気分の波を「見える化」して理解を深める: 自分の気分の波がどんなパターンで訪れるのか、どんな時に躁状態になりやすく、どんな時にうつ状態になるのかを把握することは、症状の安定に繋がります。カウンセリングでは、気分グラフなどを活用しながら、ご自身のパターンを客観的に見つめ、病気への理解を深めます。

2. ストレスを乗りこなすスキルを磨く: ストレスは、双極性障害の再発リスクを高める要因の一つです。カウンセリングでは、日常生活で遭遇するストレスの原因を特定し、それに対処するための具体的なストレスマネジメントのスキル(リラクゼーション法、問題解決スキルなど)を身につけることができます。

3. 衝動性とうまく付き合う: 躁状態の時には、衝動的な行動(高額な買い物、無謀な計画など)に出てしまうことがあります。カウンセリングでは、衝動的な行動パターンを分析し、衝動が起きそうな時の対処法(一呼吸置く、誰かに相談するなど)を具体的に練習していきます。これは自己コントロール能力の向上にも繋がります。

4. 対人関係の悩みを解決するヒント: 気分の波によって、人間関係に影響が出やすいのも双極性障害の特徴です。カウンセリングでは、コミュニケーションスキルの練習を通じて、自分の気持ちを適切に伝えたり、相手の感情を理解する練習をしたりします。これにより、家族関係友人関係職場での人間関係をよりスムーズにする手助けになります。

5. ライフスタイルを整えるサポート睡眠不足不規則な生活は、双極性障害の症状を悪化させる要因となります。カウンセリングでは、生活リズムの整え方、適切な運動習慣食生活など、安定したライフスタイルを送るための具体的なアドバイスやサポートを受けることができます。

6. 自己肯定感を高めて、自分らしく生きる: 病気との付き合いの中で、自信を失ってしまったり、「自分はダメだ」と感じてしまうこともあるかもしれません。カウンセリングは、あなたの回復力強みに焦点を当て、自己肯定感を高めるサポートをします。病気と上手に付き合いながら、あなたらしい人生を歩むための道を一緒に探していきます。

今どきカウンセリングの選び方と活用術

双極性障害のカウンセリングを受ける際は、いくつかポイントがあります。

  • 精神科医との連携: 必ず主治医と相談し、薬物療法とカウンセリングを並行して進めることが重要です。カウンセラーが主治医と連携できる体制が整っているか確認しましょう。
  • 専門性のあるカウンセラー精神疾患、特に気分障害の知識と経験が豊富なカウンセラーを選びましょう。公認心理師臨床心理士などの資格を持つ専門家が安心です。
  • カウンセリング手法認知行動療法(CBT)や対人関係療法(IPT)など、双極性障害に効果的とされるエビデンスに基づいたカウンセリングを提供しているかも確認すると良いでしょう。
  • オンラインの活用: 忙しい方や、対面での通院が難しい方には、オンラインカウンセリングが便利です。自宅から気軽に、質の高いサポートを受けられます。

双極性障害は、適切なサポートがあれば、けっして怖い病気ではありません。気分の波をネガティブに捉えるだけでなく、その波を「自分らしさ」として受け入れ、上手に付き合っていくことが大切です。

もし今、気分の波に悩んでいたら、ぜひ一度、カウンセリングを検討してみてください。それは、あなたの人生の波をより豊かに乗りこなすための、新しい一歩になるかもしれません。

あなたらしい「心の安定」を見つけるために、今、カウンセリングを始めてみませんか?