
ピアカウンセラーは日本でも定着すべき
私達、NEED ROOMでは精神疾患を抱えている事を隠す事なくオープンする事で精神疾患を抱えているピアカウンセラーとして活動しています。
しかし、色々な障害を含めピアカウンセラーとして活動している人がどの程度いるのかと考えると殆ど居ないのではないかと思います。
私が知っているのは、障害というより出産経験や子育て経験の相談窓口としてピアカウンセリングという形式でカウンセリング業務を行う企業があるのは知っています。
更に言えば、「どんな経験でも構いません」としてピアカウンセラーをボランティアで協力してもらい高額なカウンセリング料金設定にしている企業も知っています。
確かに、どんな経験であっても同じ経験を共有するという意味や同じ経験からくる助言をするという意味でピアカウンセリングと呼べるとは思いますがピアカウンセリングという言葉は医療業界から生まれた言葉で同じ疾患や同じ障害を持つ人達がお互いに話をする事で前向きに治療やリアビリと向き合う事であり社会生活においても精神的・心理的な意味合いでサポートする事を重要視したカウンセリング方法としてピアカウンセリングというスタイルが生まれてきた訳です。
この医療業界から生まれてきたピアカウンセリングという意味で考えると国内でピアカウンセリングを行えるカウンセラーは皆無に近いと思います。
その様な意味でのピアカウンセリングのあり方をスタンダードなカウンセリングスタイルにしたいという意味でNEED ROOMのカウンセリングスタイルを馴染みの薄いピアカウンセリングスタイルとして位置付けました。そして、ピアカウンセラーというのは経験談だけではなく1人の問題ではなく2人の問題であるという意識で対話をする事や予防するという意味でも予防する事へのフォローも必要になります。だからこそ、寄り添いながら共有をするカウンセリングをテーマにしている訳です。
でも、私達NEED ROOMではストレス・不安・悩み・ストレスサインなどに対するカウンセリングや精神疾患を抱えている人のカウンセリングが主な領域になります。
逆を言えば、がん患者の方のカウンセリングや事故などで突然腕や足を失った身体障害者の方の気持ちに寄り添えるか?と問われれば寄り添う事は出来ません。ですので、事故などで身体障害者になってしまった方がピアカウンセラーとして活躍する事が一番素晴らしいフォロー体制となると私は思います。
海外では色々なジャンルでピアカウンセラーが一般的であり病院などやケア施設で仕事をしている国も多くあり治療を目的としたピアカウンセリングに対して保険適応される国もあります。海外でのピアカウンセリングの位置付けは治療や予防という大切な医療スタイルとして確立されています。他にも、カナダなどではピアカウンセラーとピアナビゲーターという2つのプロフェッショナルスタッフが同じ疾患に悩む方のサポートをしています。
南アフリカでは、HIV患者がピアカウンセラーとして国が公務員として採用しHIVの撲滅をテーマに活動されたりしています。
海外で実績のあるピアカウンセリングは日本で普及する事が難しい理由は医師会がピアカウンセリングの有効性を認めていない事と臨床心理士会と連携している事が主な要因です。
医師会の見解としては、病気や疾患・障害を持った人間に「何が出来るのだ」という見解でカウンセラは臨床心理士だという認識であり、精神科医に限っても「診察を受けている精神疾患患者がカウンセリングやフォローアップは出来ない」という考えの医師も多くいます。
そんな中で、ピアカウンセリングに関する書籍や研修を行う組織は多くあります。
また、地域単位ではピアカウンセリングを行う都道府県や市区町村はありますが精神領域のカウンセリングではなくがん患者の集いの一部や難病患者同士のやり取りという形であり精神的なピアカウンセリングは存在しません。
また、私達の様な独立した個人のカウンセリングを行なっているのは私達NEED ROOMしか知りません。
ピアカウンセリング自体は海外で古くから存在するスタイルですが日本では認知度や有効性などを疑問視されている分野でもあり民間でピアカウンセリングとしてカウンセリングサービスを行なっているのはNEED ROOMだけです。
このピアカウンセリングというカウンセリングスタイルは日本という要素に関しては非常に新しい分野になっていると思います。その様な意味で、私達が展開している精神領域の君セリングだけでなく幅広い分野でピアカウンセラーが活躍する事が望ましいと私は考えています。