
ASD(自閉スペクトラム症)の主な特徴:群馬のカウンセリングルームが解説
今回は、発達障害の一つであるASD(自閉スペクトラム症)について、その主な特徴を群馬のカウンセリングルームで活動する専門家の視点から解説します。
ASDは、自閉症、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害などが含まれる概念で、「自閉スペクトラム」という名の通り、その特徴の現れ方には個人差が非常に大きいのが特徴です。ご自身や大切な方の心の変化に気づくためにも、ぜひ最後までお読みください。
1.対人関係・社会性の特徴:空気を読むのが苦手
ASDの人は、暗黙のルールや他者の感情を読み取ることが苦手な場合があります。
- 共感しにくい:相手の気持ちを察することが難しく、場の雰囲気に合わせた行動が苦手です。
- 言葉を文字通りに受け取る:「冗談」や「比喩」を理解するのが苦手で、言葉をそのままの意味で捉えてしまいます。
- 一方的な会話:自分の好きな話題について、相手の反応を気にせず一方的に話し続けてしまうことがあります。
- 目線が合わない:相手の目を見て話すことが苦手だったり、逆にじっと見つめすぎたりすることがあります。
2.こだわりの強さ・反復行動:決まったパターンを好む
ASDの人は、特定の物事や行動パターンに強くこだわる傾向があります。
- 特定の物事への強いこだわり:特定の趣味や興味に深く没頭し、その知識が非常に豊富になることがあります。
- 感覚過敏・鈍麻:大きな音が苦手、特定の肌触りを嫌う、特定の匂いに敏感、といった感覚的な過敏さや、逆に痛みや寒さに気づきにくいといった鈍麻さを持つことがあります。
- 変化を嫌う:日課や習慣、環境の変化を極端に嫌い、予定が変わると強い不安を感じたり、混乱したりすることがあります。
- 反復行動:体を揺らす、手をひらひらさせる、といった特定の反復行動が見られることがあります。
3.コミュニケーションの特徴:言葉や非言語の表現
言葉によるコミュニケーションにおいても、特徴的な様子が見られます。
- 言葉の発達がゆっくり:幼少期に言葉の発達がゆっくりであることが多いです。
- 独特な言葉の使い方:オウム返しをしたり、独特な言い回しをすることがあります。
- 表情や身振り手振りが乏しい:自分の感情を表情やジェスチャーで表現することが苦手な場合があります。
専門家への相談という選択肢
今回ご紹介した特徴は、誰にでも多少心当たりのあるものかもしれません。しかし、これらの特徴が日常生活や社会生活に大きな困難をもたらしている場合は、ASDの可能性が考えられます。
ASDは「病気」ではなく、生まれつきの「特性」であり、本人の努力不足ではありません。特性を理解し、適切な対処法を身につけることで、生活上の困難を軽減させることができます。
もし、ご自身やご家族がこのような特徴で悩んでいる場合は、一人で抱え込まずに専門家にご相談ください。群馬県内にもあなたの力になれるカウンセリングルームが多数あります。